忘れちゃいけない気持ち
わたしが「お金持ちになりたい!!」と、強く思っている理由の一つ。
親孝行。
散々ズボラズボラ言ってますし、 ずーっとズボラな生活を送ってきました。 結婚するまで実家で暮らし、 お母さんがなんでもやってくれるのが当たり前。
なんでもやってもらっているくせに、文句言ったり。ほんとにクズみたいに生きてました。
うちは、わたしが高校生になる前に、両親が離婚してしまい、お母さんが、女手ひとつで、きょうだい3人育ててくれました。
安いお給料で、育ち盛りの子供3人。 育てるのはどれほど大変なことだったでしょう。
それでも、何不自由なく過ごしてきました。 ずっと、ずっと、当たり前みたいに。
高校3年生。 進路を決めるとき。 ネイルの勉強をするために、大阪の専門学校に行きたかったわたし。
専門学校に入るためには、奨学金を借りなきゃいけませんでした。
家賃もかかるので、県外の学校に行くことは諦め、地元の専門学校に進学することを決めました。
周りには「まだ遊びたいからとりあえず」と別に勉強したくもないことを学びに専門学校に通う友達もいたりして、自分って、なんて不幸なんだろう。と思ってしまいました。
ある日、借りていた奨学金が足りなくなって、再度借りなきゃいけないかもしれない。。。と、なりました。
不幸のどん底みたいな。自分勝手でバカなわたしはお母さんにひどいことを言ってしまいました。
「離婚したのはわたしたちのせいじゃない。離婚しなければ奨学金だって借りずに済んだのに。 なんでわたしだけ!!!」
あのときの、お母さんの、悲しそうな顔を、ずっと忘れられない。
「それならお母さんを殺して、保険金で行けばいいよ」
お母さん、泣いてたな。 そして、わたしも、泣いたな。
お母さんに、感謝の気持ちなんてなかった。
お母さんがどんな思いでわたしたち、きょうだい3人を育ててくれていたかなんて、ぜんぜん考えてなかった。
自分だけが不幸だと思っていた。
ほんとは、全然不幸なんかじゃなかったのに。 やりたいこと、我慢したことなんて、一回もなかったのに。
それが、当たり前なんだって、そう思ってた。
借りた奨学金を10年かけて返済した。 好きなことを仕事にして、好きな人と結婚した。
お母さんは、わたしが一番かわいいって、今もそう言う。 4つずつ年のはなれたきょうだいの中でも、わたしが一番かわいいんだって。
30歳になるまで、ずっと実家で、お母さんになんでもやってもらって、生きてました。
感謝の気持ちはあったけど、面と向かってありがとうを言えない素直じゃない自分なので、お母さんの前では、ずっとかわいくないわたしでした。
実は、消費者金融で借金をしていたお母さん。
突然のカミングアウトに、びっくりしてしまったと同時に、母の強さを知りました。(今はもう全額返済し終わってます)
お母さんは、必死に、必死に生きてました。 3人のこどもを、守るために。必死に。
そんなお母さんは、7年前に再婚して、 わたしたち子供3人も受け入れてくれる優しい旦那さんをみつけました。
素直になれなくて、お母さんの前では、強がったり、意地はったり、文句言ったりしてるけど、 お母さんが生きてる間に、たくさんたくさん、親孝行したいです。
幸せだなって。 いろんなことあったけど、幸せだなって。 ずっと笑っていてほしいから。
お母さんが生きてきた道は、 想像するだけで、辛くて、大変な道だと思う。
だけど、わたしたち子供の前では、 絶対に辛いって言わなかった。弱音を吐かなかった。
強い、お母さん。
こんな環境だったから、お金に対する執着心が人一倍強いのかもしれない。 こんな環境だったから、今、頑張れているんだと思う。
好きなことを仕事にして、
幸せな家庭があって、
毎日、笑って過ごせてる。
親孝行したいとき、親がまだいるとは限らない。
お母さんの子供に生まれてよかったって。 ありがとう、大好きだよって。
普段は、素直に言ってあげられないから。
わがままで、意地っ張りで、ズボラなわたしだけど。
感謝してます。
この気持ちを、忘れないように。
頑張って、親孝行します。